Place 54 / Hocus Pocus
ボンジュール・ムッシュ。パリ・オリンピック開催記念第二弾、フレンチ・ヒップ・ホップ・グループのHocus Pocusをご紹介します。
95年結成。メンバーにギターやベースなどを擁するヒップ・ホップ・バンド。似たようなグループにThe Rootsがいますが、こちらはよりコミカルでポップな音楽性。これは2007年発売の4枚目のアルバムです。
Place 54
ジャジーな演奏をバックに静かにポエトリー・リーディングが乗る一曲目。物語の始まりを感じさせるオッシャレ~な雰囲気です。
Quitte A T’Aimer
ラテンぽいリズムの匂いがする(でもサルサとはちょっと違う…)と思ったら、大西洋諸島カーボベルデ発祥のモルナという音楽ジャンル。
そのモルナで人気のあったCesária Évoraという歌手の「Petit Pays」をサンプリングしているようです。
Smile
イギリスのソウル・シンガー、Omarとのコラボレーション。これぞHocus Pocusという感じのポップで可愛い一曲。効果的に入るハーモニカもイイ。シングル・カットもされました。
スポット・ライトを使ったMVも面白くていいですね。
Recyclé
ワウ・ギターが気持ちいいファンク。粘っこいリズムが腰にきます。
J.B.’sやParliamentで活動したアメリカのトロンボーン奏者、Fred Wesleyがコラボ、演奏しているようです。間奏のソロがそれかな?すごすぎる!!
Normal
一転アコギの音色が美しい、爽快でリラックスした雰囲気。
Vocab!
マイク・リレーが楽しいフランスの女性ラッパーT Loveと、アメリカのヒップ・ホップ・グループThe Procussionsとのコラボレーション。Nasの「One Love」、Commonの「I Used to Love H.E.R.」をサンプリング。
こちらもシングル・カットされました。
Mr Tout Le Monde
印象的に繰り返されるサビは、サザン・ソウル・シンガーZ.Z. Hillの「Mr. Nobody, Somebody」をサンプリング。
Tournée
2000年代のジャジー・ヒップ・ホップってこんな感じだったな~と感じる。サンプラーで作られるビートが心地いい一曲。
Move On
フランスのソウル・シンガーDajlaと、ターンテーブル集団C2Cとのコラボレーション。美しいハープの旋律の上で鬼のスクラッチ。擦りまくってます。
フランスのSSW、Zazie「Lola Majeure」をサンプリング。
Touriste
こちらもフランスのソウル・シンガーElodie Ramaとのコラボレーション。フランスのジャズ・バンドTribeqa「Amali」をサンプリング。バラフォンの音がユニーク。
Je La Soul
De La Soulをモジってる?かなりメロウでスムースなR&B。Taïriq Kedaというミュージシャンがプロデュース、コラボしているようですが詳細分からず。
Histoire D’Une VHS
VHS時代のノスタルジーがテーマ。ピアノ、アコギ、ヴィブラフォン、すべての音色が優しい。
Voyage Immobile
J.B、Stevie、Miles、Billy Holidy、De La Soul、Last Poets、J Dilla…影響を受けた先人達へのリスペクトを込めた感動的な一曲。アウトロのサックスがなんともアーバン。
グループとしては、2011年にスプリット盤を出して以降作品のリリースは止まっているようです。ジャジー・ヒップ・ホップからの流れでLo-fiヒップ・ホップが流行っている昨今。またオシャレな新作を聴かせて欲しいですね。
オススメ度…★★★★☆
ジャジー度…★★★★☆
オシャレ度…★★★★★